証券口座の開設を申し込んで断られることはあるのか、収入がないとダメなのか、など疑問に思う人は多いと思います。
結論から言うと、証券口座の審査に落ちることはほとんどありません。
証券口座にはいくつかの種類があり、通常の株式の取引で使用される口座は「総合口座」と呼ばれます。
この記事では、主に総合口座の開設時にチェックされるポイント、なぜそのような確認がされるのかを解説し、証券口座開設に関する不安を取り除くことをゴールとしています。
証券口座の審査に落ちることはある?
証券口座の審査には様々な項目がありますが、審査結果に直結する項目としては大きく2つの項目があります。
- ①犯罪に利用されることを防ぐため(犯罪防止)、顔写真付きの本人確認書類を確認
- ②投資による大きな損失を防ぐため(顧客保護)、投資経験年数を確認
| 審査が必要な理由 | 審査項目 |
| ①犯罪に利用されることを防ぐため | 顔写真付きの本人確認書類 |
| ②投資による大きな損失を防ぐため | 投資経験年数の確認 |
「証券口座の審査には2つの段階がある」で詳しく解説しますが、普通に株を売買するだけであれば(総合口座と言う名前の口座での売買であれば)、①②をチェックされるものの、②の審査は形式的なものであり、「投資経験なし」と回答しても審査に落ちることはありません。
証券口座の種類と審査
証券口座の種類
証券口座は大きく3つに分類することができます。
以下の図にあるように、「総合口座」「NISA・iDeCoなどの非課税口座」、「信用取引などの口座」に大きく分かれ、口座の開設には、それぞれ証券会社の審査があります。

まずは「総合口座」を開設すればOKです。
通常の株取引で使う「総合口座」であれば、審査に落ちることはほとんどありません。
非課税口座(NISAやiDeCo)、リスクの高い取引(信用取引など)用の口座、あとから必要に応じて追加できます。
総合口座とは
一番最初に、証券会社で「総合口座」と呼ばれる口座を開設します。
一般に「証券会社で証券口座を開設する」と言った場合には、「総合口座」のことを指します。
SBI証券では「証券総合口座」、楽天証券では「総合口座」と呼ばれます。
家に例えると、総合口座は「リビング」のようなものです。
総合口座では株式や債券などの主要な商品の購入や売却取引ができますが、FXや信用取引のようなリスクの高い取引はできません。
総合口座の審査
証券会社の総合口座が犯罪に利用されることを防ぐため、「顔写真付きの本人確認書類」によって本人確認が行われます。
政府広報オンライン「金融機関などでの取引時に行う「本人確認」等にご協力ください」にも記載されている通り、金融機関で口座を開設する場合には「顔写真付きの本人書類」が必要です。
家に例えると、玄関から入る際に簡単なチェック(審査)が入り、リビングに通されます。
犯罪組織のマネー・ローンダリング(資金洗浄)に口座が悪用されることを防ぐために本人確認が行われています。
総合口座の審査では投資経験の有無も聞かれますが、「投資経験なし」と回答しても審査に落ちることはありません。
総合口座での審査で重視されるのは、証券会社の口座を使って犯罪行為が行われないようにする、という点です。
非課税口座 開設時の審査
非課税で取引したいときには、専用の口座(NISA口座やiDeCo口座)が必要になり、そのための審査が行われます。
総合口座開設時に同時申し込みできますし、開設後にも個別に申し込みも可能です。
つまり、別室(和室、洋室等)に移動する際には、その都度、チェック(審査)が入ります。
NISA口座やiDeCo口座の審査も総合口座と同様に、「投資経験の有無」は重視されません。
むしろ、すでに他の証券会社で非課税口座が開設されていないか、二重に開設されないか、という観点が重要になります。
リスクの高い取引用の口座 開設時の審査
FXや信用取引をしたいときには、専用の口座(FX口座、信用取引口座など)が必要になり、そのための審査が行われます。
取引の内容に応じて口座が用意されており、その口座での取引内容に応じて審査基準が異なります。
証券会社によっては、総合口座の開設時に同時申し込みできる場合があります。
2026年3月29日現在では、楽天証券では総合口座の開設時に「楽天FX」「信用取引口座」を同時に申し込むことができます。
同時申し込みできるか、どの口座が同時申し込みできるかは証券会社によって取り扱いが異なります。
どの証券会社であっても、総合口座の開設後に個別に追加で申し込むことは可能です。
【参考:FX口座を先に作り、その後で総合口座を作る特殊なケースもある】
例えば、楽天証券の「よくあるご質問」には「FX専用口座開設後に総合口座を開設することはできますか?」という項目がありますが、これはかなり特殊なケースで、通常は総合口座を先に作ります。
FXや信用取引などはリスクが高い取引となるので、投資経験や自己資金などが審査項目として重視されます。
投資による大きな損失を防ぐため、「投資経験なし」「自己資金なし」であれば審査に落ちる可能性があります。
証券口座の具体例(SBI証券と楽天証券)
口座の名前は証券会社によって異なりますが、大きく、ABCの3つに分類できます。
- A [必須] 総合口座
- B [任意、非課税口座] NISA口座やiDeCo口座
- C [任意、上級者] 商品別の口座(信用取引口座など)
| 口座の種類 | |
| SBI証券 | A [必須] 証券総合口座(※1) + B [任意、非課税口座] NISA口座 B [任意、非課税口座] iDeCo口座 C [任意、上級者] FX口座 C [任意、上級者] その他(信用取引口座など) |
| 楽天証券 | A [必須] 総合口座(※1) + B [任意、非課税口座] NISA口座 B [任意、非課税口座] iDeCo口座 C [任意、上級者] 楽天FX口座 C [任意、上級者] その他(信用取引口座など) |
※1 総合口座は、一般口座、特定口座(源泉徴収あり)、特定口座(源泉徴収なし)から選ぶ必要がある。
SBI証券と楽天証券の総合口座の審査項目(具体例)
総合口座の審査項目はたくさんありますが、SBI証券と楽天証券を例に代表的な項目を公式情報をベースに紹介します。
SBI証券の審査項目
楽天証券との違いは、総合口座について「⑤証券会社勤務は口座開設ができない」という点です(楽天証券は総合口座の口座開設はできるものの、信用取引等の口座開設が制限されます)。
SBI証券の口座開設は「SBI証券の口座開設方法(スマホで簡単・最短翌日、日数・必要書類)」の記事で詳しく解説しています。
①国内に居住している
以下に記載の通り、日本国内に居住している人でなければ口座開設はできません。
SBI証券の「よくあるご質問」より抜粋
②複数口座は開設できない
以下に記載の通り、複数口座は開設できません。
SBI証券の「よくあるご質問」より抜粋
③本人以外は申し込みできない
当然ですが、以下に記載の通り、家族や知人の口座を代理で申し込みはできません。
SBI証券の「よくあるご質問」より抜粋
④銀行などの金融機関勤務は取引が制限される
銀行などの金融機関で勤務している人は証券総合口座の開設はできるものの、信用取引等の口座の口座開設はできません。
SBI証券の「よくあるご質問」より抜粋
⑤証券会社勤務は口座開設ができない
SBI証券の場合、証券会社に勤務していると口座開設ができません。
SBI証券の「よくあるご質問」より抜粋
楽天証券の審査項目
SBI証券との違いは、「⑤証券会社勤務は取引が制限される」という点です(SBI証券はそもそも口座開設ができません)。
楽天証券については、「楽天証券はおすすめ?メリット・デメリットと向いている人をわかりやすく解説」の記事で解説しています。
①国内に居住している
SBI証券同様、日本国内に居住している人でなければ口座開設はできません。
楽天証券の「よくあるご質問」より抜粋
②複数口座は開設できない
SBI証券同様、複数口座は開設できません。
楽天証券の「よくあるご質問」より抜粋
③本人以外は申し込みできない
審査項目として明確な記載はありませんが、スマホで本人の顔写真を撮影する際に「他人の顔が映りこんでいない」と注意書きがあることから、SBI証券と同様に、本人が申し込んでいることが前提となっています。
楽天証券の「口座開設の動画画面」より抜粋
④銀行などの金融機関勤務は取引が制限される
SBI証券同様、銀行などの金融機関で勤務している人は総合口座の開設はできるものの、信用取引等の口座の口座開設はできません。
楽天証券の「よくあるご質問」より抜粋
⑤証券会社勤務は総合口座以外は取引が制限される
SBI証券は証券会社に勤務していると総合口座の開設自体ができませんが、楽天証券は総合口座の開設まではできます。
しかし、信用取引等の口座開設はできません。
楽天証券の「よくあるご質問」より抜粋
総合口座の開設で年収や職業は関係ある?
総合口座の開設で年収や職業は関係あるのかについて、公式情報には明確に記載のない項目です。
無職・主婦でも口座は作れる?
本人確認ができれば問題ありません。
利用者は多く、総合口座を使った通常の投資であれば、収入や職業は審査に影響しません。
学生でも開設できる?
18歳以上なら可能です。
証券口座の審査に落ちる主な原因と対策
以下の点に注意が必要です。
- 本人確認書類の不備
本人確認書類が提出漏れなどがあると審査に落ちる原因になります。 - 入力ミス
本人確認書類に記載の氏名・住所などと入力した内容に相違があると審査に落ちる原因になります。 - 複数口座など
複数口座は作成できません。 - 反社会的勢力との関係
当然のことですが、反社会的勢力(暴力団や総会屋など)との関りがあると審査に落ちます。
証券会社は専用のデータベースシステムで確認を行います。
本人確認書類の不備や入力ミスであれば、修正して再提出することで審査を通過する可能性があります。
まとめ:基本的には「総合口座」であれば基本的な審査はあるものの口座開設できる
ここまで読んでいただいた通り、証券口座の審査はそれほど厳しいものではありません。
個別の証券会社については、こちらの記事で詳しく解説しています。











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