【未成年口座での運用】ETFは運用の成果をリアルに実感できます

ETFの文字が入ったアイキャッチ画像 投資

ソラタロウは子供名義の未成年口座(SBI証券)でお年玉や祝い金を原資に海外ETFを購入しています。

2018年に子ども手当を原資にジュニアNISAを始め、2020年から海外ETFでの運用を開始しました。

海外ETFを選択した背景や運用結果について紹介します。

投資信託とは異なる性質の金融商品(ETF)を追加した

基本的にインデックスタイプの投資信託を積み立てている

子供名義の未成年口座では、以下の記事の通り、投資信託をメインに積み立てをしています。

教育費をジュニアNISAと学資保険を組み合わせて準備しています

ETFと比較した際の投資信託の利点は以下の2点です。

・金額指定(100円以上1円単位)で購入できることから、中途半端な金額でも無駄なく最後の1円まで投資できる。
・無分配型の投資信託であれば配当金は自動的に再投資されるので手間がかからない(投資効率が良い)。

金融商品について学ぶという教育的側面を考慮して投資信託以外(ETF)を検討した

しかし、教育的側面に配慮し、投資信託だけではなく、ETFも投資対象としました。運用効率を極限にまで求めるのであればインデックスタイプの投資信託ですが、ETFにも良い面があります。

いろいろな金融商品に触れてほしい(学んで欲しい)との思いから、あえて子供名義の口座では海外ETFも組み入れることを検討しました。

ETFのメリットとしては、「配当金が出るので運用の結果をリアルに感じることができる」に尽きます。

ETFの信託報酬は投資信託よりも低いこともメリットですが、最近の投資信託も信託報酬がかなり安いものが増えてきました。ですので、手数料の面においてはそれほど大差ないと思います。

ETFは上場しているので、証券市場でリアルタイムで売買ができることもメリットですが、これはあくまでもテクニカルな側面なので検討の際には重視しませんでした。

配当金以外の要素としては、以下の2点を子供にも将来伝えたいです。

・日本円だけでなく、「外貨で運用」という選択肢がある
・広く全世界の市場に連動する投資信託だけでなく、「高配当株ETF(増配&場合によっては成長)」という選択肢もある

少し尖ったものと、広く分散されているETFを教育的観点から検討した

ETFでも「全世界の株式に連動するETF」と「高配当の米国ETF」を選択しました。次は具体的な運用商品の選定です。

まず、全世界の株式に連動するものとしては、「バンガード トータル ワールド ストックETF(VT)」の一択でした。言わずもがなのVTですね。運用規模も申し分なく、まさに全世界の規模感です。

次に、高配当の米国ETFではSBI証券で以下3つの銘柄を候補として検討しました。

候補①:バンガード 米国高配当株式ETF(VYM

候補②:SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF(SPYD

候補③:iシェアーズ コア 米国高配当株 ETF(HDV

それぞれの特徴と構成銘柄数は以下の通りです(2024年11月24日現在)。

銘柄名特徴構成銘柄数
候補①
バンガード 米国高配当株式ETF
VYM
・セクターが満遍なく分散(金融多い)
・配当利回り比較的高い(2.78%)

・運用歴が長い(設定:2006年)
・株価上昇による成長も期待できる
多い
約400
候補②
SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF
SPYD
・不動産が多く、生活関連少ない
・配当利回りが高い(4.04%)
・運用歴が短い(設定:2015年)
・暴落時の下落率に注意が必要
少ない
80
候補③
iシェアーズ コア 米国高配当株 ETF
HDV
・エネルギー多く、不動産少ない
・安定した配当利回り(3.34%)
・運用歴が比較的長い(設定:2011年)
・財務の安定した銘柄に投資
少ない
75

検討した結果、候補①バンガード 米国高配当株式ETF(VYM)に決めました。

決め手は以下の3点です。

・セクターが候補②③に比べて分散されている(若干金融が多いが)
・銘柄も候補②③に比べて分散されている
・高配当であると同時に株価上昇による成長もある程度は期待できる


あと、設定が2006年と候補の中では一番運用歴が長かったことも選択のポイントでした。

お年玉・祝い金を原資に「米国高配当株式ETF」と「全世界株式ETF」を購入

運用商品が決定したので、お年玉・祝い金を原資に「バンガード 米国高配当株式ETF(VYM)」を購入しました。

そして、そこから得られた配当金(米ドル)で「バンガード トータル ワールド ストックETF(VT)」を購入するようにしました。

これにより、「元本(VYM」と「運用である配当(VT)」をそれぞれの銘柄の時価で区別できるようにしました。

この方式だと、金額指定で購入できる投資信託と違って投資金額に余りが生じます。余りの円・米ドルはそれぞれ、日本の投資信託、米ドル建てのMMFを購入することで資金の全額を運用に回します。

投信信託(円建て)とMMF(米ドル建て)が一定の金額に達した段階で売却して海外ETFの購入に充てます。

銘柄名原資内容
バンガード 米国高配当株式ETF(VYM)お年玉、祝い金(円)親戚からお年玉や入学祝い金等を受け取る日本円でドル建てのVYMを購入。
【円が余った場合】
投資信託:「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」を購入(100円以上、1円単位で購入できるため)
バンガード トータル ワールド ストックETF(VT)VYMからの配当金(米ドル)VYMからの分配金(ドル)でVTを購入。
【ドルが余った場合】
外賀建MMF:米ドル建ての「ブラックロック・スーパー・マーケット・ファンド」を購入(10米ドル以上0.01米ドル単位()で購入できるため)

追加申込みは0.01米ドル以上0.01米ドル単位

ちなみに、VYMとVTは日本円で投資できる投資信託もありますが、通貨を分散させたい(外貨で運用するのもありだよと教えたい)ことから海外ETFにこだわりました。

マネックス証券では、配当金で同じ銘柄を自動的に買付できるサービスが開始されています。

マネックス証券の「配当金再投資サービス」

これから海外ETFの取引を始めるのであれば、マネックス証券もいいかもしれません。

現時点の運用結果(評価益+配当金)

2024年11月24日時点での運用結果(銘柄ごとの日本円での時価評価額と評価益)は以下の通りです。

2つの銘柄の評価益の合計:500,875円、2023年と2024年の配当金合計(予想):50,247円です。

購入時点よりも米ドルベースの評価額が上がっていることと、円安の影響で元本部分の円建ての評価額がふくらんでいます。

元本も配当金もまだまだ少ないですが、これから少しずつ、お年玉の追加投入と配当金の再投資で増えていくことを期待しています。

銘柄名評価益2023年の配当金2024年の配当金(予想)
バンガード 米国高配当株式ETF(VYM)1,942.41ドル
(480,588円)
156.6ドル
(24,211円)
158.98ドル(予想、)(24,579円)
バンガード トータル ワールド ストックETF(VT)93.74ドル
(20,287円)
3.86ドル
(596円)
5.57ドル(予想、)
(861円)
2,036.15ドル
(500,875円)
160.46ドル
(24,807円)
164.55ドル(予想、)
(25,440円)

年4回(3月、6月、9月、12月)の分配金の内、まだ受け取っていない2024年12月分は前年平均と保守的に想定して計算

配当金の3つのメリット

投資信託とETFを比較すると、配当金が自動的に再投資されない分だけETFが不利になります。

また、配当金を再投資する際にも、仮にNISA口座であれば非課税の枠を消費するという点でも不利になります。

しかし、そのようなデメリットを補って余りあるメリットも同時にあると思います。

メリット①:運用結果をリアルに実感できる

投資信託ではファンド内で配当が再投資されていることは頭では分かっていても、実際に配当の金額を見ることがないので実感が湧きません。

しかし、ETFは証券口座の管理画面でリアルに入金されたことを確認できます。得られた配当金でさらにETFを購入することで、さらに配当金が増えていきます。

配当金を通して、運用の結果をリアルに実感することができます。

メリット②:売却することなく(=罪悪感を感じることなく)収入が得られる

投資信託の積み立てを長く継続していると、売却することに罪悪感を覚えることがあるようです。

投資信託の積み立てを数十年続けることのできる人は、はっきり言って「自己を厳しく律することのできる人」です。

そして、「自己を厳しく律することのできる人」であるほど、これまでの間で培ってきた倹約の価値観から抜け出し、ある日を境に(例えば年金生活が始まった時から)、投資信託を売却して生活費に充当することも難しいのではと思います。

積み立てることは難しいですが、自分の意志で取り崩すこともまた別の難しさがあります。

仮に家族が資産を相続したと仮定して、資産運用に慣れていない人は運用だけでなく使い方にも慣れていないことも想定されます。

売却するにも、どの金融商品をどれくらいの頻度で、いくら売却すればいいのかの判断も難しいはずです。ETFであれば売却せずとも一定周期で配当金が入金されるので、売却で頭を悩ませる必要が生じません

自分が使うことだけでなく、家族が使うことも想定すれば、金融商品の一定額はETFで保有することはそれなりに合理性があると思います。

ソラタロウの場合は、もう少し金融資産が増えたら少しづつETFを組み入れる予定です。

メリット③:楽しみながら投資を継続できる

ソラタロウも自分のお金ではないにしても、配当金が入金されると素直にうれしいです。

少ない金額であっても、配当金が入金されたことをリアルに実感できることは投資を継続するモチベーションになるのではないでしょうか。

親が押し付けても子供自身が納得しなければ長続きしないので、子供にも投資のメリットを感じてもらい、金融資産を将来渡した後でも継続してくれることを期待しています。

大事なことは「始めること」と「続けること」の2つだけ

大きく間違えずに初めてみて、続けることが大事だと思います。

投資によって雪だるまのように少しづつ資産は増えていきますが、そのためには継続しなければいけません。その継続のモチベーションとしては、配当金は最高のモチベーションになり得るはずです。

ソラタロウとしては子供に将来ETFを渡すときに、お年玉や祝い金で購入したこと、それが時価でどの程度に成長しているのか、年に配当金がどの程度入金されているのかをしっかり伝える予定です。

大人になって、配当金で年に一度くらいは美味しいものを食べに行くも良し、お年玉をくれた人に対しての感謝の気持ちを持つのも良しです。

また、働いて得られる収入が全てではないことも学んで欲しいと思っています。

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