教育費をジュニアNISAと学資保険を組み合わせて準備しています

ジュニアNISAの画像 投資

教育費の準備には危機感を感じていたが具体案はなかった

会社で先輩や上司が大学の教育費についてぼやいているのを何度も聞いていました。
ボーナスが学費でなくなった、学費の支払いが大変、等。

なので、子供が生まれるとわかった時にはお金に疎い私でさえも「これは事前に準備せねば」と危機感を感じました。

しかし、具体的にどのように準備すればいいのかについての妙案があるわけでもありませんでした。

とりあえず学資保険を契約

そこで、とりあえず学資保険を検討しました。様々なサイトを参考に出した結論は、医療保障等の余計なオプションが付いていなくて、返戻率が高い保険を選ぶというものでした。

具体的には、アフラックの「夢見る子どもの学資保険」という保険です。
累計払い込み保険料:約200万円、受取総額:約240万円で返戻率は約119%です。

当時の学資保険の中では一番高い返戻率で、支払い方法は、6月と12月の年2回払いで10歳までに払い込みが完了するタイプを選択しました(毎月支払いよりもそのほうが若干返礼率が上がりました)。

子供が10歳になった時点で学資保険の払い込みが終わるので、それからは別の方法で準備することを考えました(具体案がなかったので、とりあえず結論を先延ばし)。

教育費を投資で準備する際に何を重視したいのかを考えてみた

学資保険を契約して5年以上が経過した後ですが、投資で教育費を準備する際に重視するポイントを考えてみました。

もちろん一番の目的は大学の教育費を準備することですが、それ以外に何を重視するのかを検討してみました。

【最大の目的】
・子供が18歳~22歳の間に教育費として換金できるような金融資産を作る。
資金が必要な時に株式相場が低調だと困るので、高校1~2年生あたりから、値上がりしている銘柄から少しずつ売却して現金化することを想定しました。

【それ以外の目的】
・金融教育という意味での教育的効果を狙う。
様々な投資パターン(投資信託、ETFを含む国内外株式、単元未満株、株主優待関連株など)を子ども名義で保有し、当事者意識を持ってもらう。自分名義で保有することで考えるきっかけになればうれしいです。

その結果として運用効率が落ちることがあれば(課税口座も使っているので)、それは必要コストとして受け入れる必要があります。

・子供に対しての説明責任を果たす。
子ども手当やお年玉など、親が管理することは多いものの、結局そのお金がどうなったのか分からなくなるケースは多いと聞きます。

なので、何を原資として、どのような銘柄に投資したのか、その成果について数字でしっかり説明できるのが望ましいと思いました。

例)●●を原資とした元本●●円、時価●●円、評価益●●円、受け取った配当金の合計額●●円、という具合

運用にあたって設定した条件

これからの世代は私たちよりも経済的には厳しくなる世代であろうことを考えると、できるだけ早い時期から将来の準備をする必要があります。

株式投資はその最適解のひとつであると思いますが、親がいくら言って聞かせても株式投資に対してのプラスのイメージがなければ子供は積極的には動きません。

逆に、私が教育費を投資である程度用意した実績を見せることが重要です。その投資手法にメリットがあり、かつ、その方法に再現性があると思えば、親が何も言わなくとも子供は自ら実践することでしょう。

運用にあたっては以下の5つの条件を念頭におきました。

【条件1:確実に現金化できる学資保険を組み入れる】
かなりの確率で必要な資金なので(私はそう思っています)、学資保険のように受取金額が確定している商品を組み入れることは必須であると感じます。ここの感覚は人それぞれですが。

【条件2:入出金の履歴をしっかり残す】
・入金用として「ゆうちょ銀行の口座」を1つ用意し、必ず入金用口座を経由して証券口座へ送金する。
・入出金履歴の確認は、金融機関のアプリ等を使用せず、あくまでも通帳記帳し(※)、入金の原資(子ども手当、誰にもらったお年玉か、等)を鉛筆で通帳に記入しておく。
・通帳の入金額を合計することで、これまでの投資合計額を計算できるようにする。

紙の通帳にこだわった理由
最近は金融機関のHPやアプリ等で入出金データが取得できますが、過去3年などの制限があることが多いので、紙の通帳にこだわりました。

最近はりそな銀行のように、「取引明細の表示期間は無制限」とはっきりと宣言している銀行もあります。その方針が将来どうなるかは分かりませんが、少なくとも「無期限」を宣言している銀行が安全です。

【条件3:手間をかけずに運用で結果を出す】
売買を繰り返す投資はせず、手間をかけずに再現性のあるインデックス投資を目指しました。
「これなら自分にでもできる」と子供が自発的に思えるようにすることが狙いです。

【条件4:元本とリターンを簡単に把握できる】
(株式の場合)元本とリターンを計算しなくても分かりやすいように「原資をもとにして購入した銘柄」と「配当で購入した銘柄」を分ける。必要であれば金融機関も分けて、何が原資になっているのかを分かりやすくする。

【条件5:あくまでも子供名義の口座で運用する】
親名義と違ってより自分事としてとらえることができると思います。
親名義のつみたてNISA口座を使わなかったのは、そのような効果を狙ったものです。

元本とリターンの計算を簡単にするために資金を5つに分けてみた

次に元本とリターンを計算しなくても分かりやすいように、原資となる資金を以下の5つに分けてみました。

原資開始年投資額運用先運用商品
①ボーナス子ども誕生前合計約200万円アフラック学資保険
②子ども手当2018年合計約200万円SBI証券
(円口座)
投資信託(株式)
③給料2019年6万円/年楽天証券投資信託(債券、リート)
④お年玉、お祝い金等2020年約2~3万円/年SBI証券
(外貨口座)
海外ETF

⑤余剰資金
(ボーナス・給料)
2020年不定SBI証券
(円口座)
個別株(端株を含む)

上記①~⑤の補足を書いておきます。
原資①:ボーナス(アフラックの学資保険:夢見る子どもの学資保険)
年2回のボーナス時の支払いで子供が10歳になる時点で払い込みが終わりました。

原資②:子ども手当(子供名義のジュニアNISA口座:株式に投資する投資信託)
私がつみたてNISA(旧NISA)を始めたのが2018年で、同じ時期に子ども手当を原資にジュニアNISAも始めました。この部分が全体の中で金額的にも根幹部分にあたります。

原資はことも手当を全額ジュニアNISAで運用することとし、運用商品は3つを選択しました。

投資対象は、日本株式・先進国株式・新興国株式に連動する投資信託の3本柱です。

銘柄配分割合
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)10%
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス20%(※)
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス70%

当初は10%を検討したものの、大学の学費としては金額が少なすぎるので20%としました。

原資③:給料(子供名義の特定口座:債券・リートに投資する投資信託)
2019年から楽天証券で投資信託の積み立てを開始しました。

私の給料から毎月5千円を子供名義のゆうちょ銀行に自動送金します。さらに、そこから楽天証券の特定口座に自動入金、自動買付する流れです。設定依頼、一度も銘柄・金額変更等はしていません。

SBI証券を使うと、原資②④と混ざって分かりにくくなるために証券会社を楽天証券にしました。銘柄は債券とリートに連動する投資信託の中から信託手数料の低いものを選択しました。

銘柄選定の理由は以下の2点です。
・子供に様々な投資商品に触れてほしいという意図
・株式だけではなく、債券・リートにも分散投資をする

記念日等には追加で5千円追加し、通帳に鉛筆でメモを残しています。「小学校入学祝い」「初めてひとりで小学校に行けた日」など、後で振り返った時に記念になるかもしれません。

銘柄配分割合
たわらノーロード 国内リート15%(1,250円/月)
たわらノーロード 先進国リート15%(1,250円/月)
eMAXIS Slim 先進国債券インデックス15%(1,250円/月)
iFree 新興国債券インデックス15%(1,250円/月)

原資④:お年玉、お祝い金等(子供名義のジュニアNISA口座:米国ETF、世界株ETF)
それから2020年になり、子供がお年玉やお祝い金などでもらったお金を原資として、米国ETFの購入を始めました。

お年玉等を原資として「バンガード 米国高配当株式ETF(VYM)」を円貨決済で購入し、受け取った配当金(ドル)で「バンガード トータル ワールド ストックETF(VT)」を購入しています。

これにより、「原本(VYM)」に対しての「リターン(VT)」を銘柄で区別できるようにしました。

・元本部分:バンガード 米国高配当株式ETF(VYM)
・元本に対するリターン:バンガード トータル ワールド ストックETF(VT)

【関連記事】
ETFでの運用の詳細は以下の記事をご覧ください。

【未成年口座での運用】ETFは運用の成果をリアルに実感できます

原資⑤:ボーナス・給料からの余剰資金(子供名義のジュニアNISA口座:個別株)
不定期ではありますが、余剰資金がある時には個別株を購入しました。優待目的の端株も1銘柄だけ保有しています。

優待でもらったものはメルカリで売却して、その代金で投資信託を購入しています。配当金も同様に投資信託に再投資しています。

優待の換金額・配当金は「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI)」で運用しています。この銘柄を選んだ理由は特になく、単に元本とリターンが区別できればいい、というくらいの理由です。

余談ですが、ジュニアNISAを始めた当初は解約すると過去にさかのぼって課税されました。しかし、2024年からは払い出し制限が解除されました。つまり、解約しても課税されることがなくなり、使い勝手が良くなったことはうれしい誤算でした。

2024年10月現在の投資成果(子供名義の投資資産)

子供名義の投資資産の評価益が約285万円(2024年10月現在)、内訳は以下の通りです。

原資評価益
原資①:ボーナス
(学資保険:夢見る子どもの学資保険)
40万円(※)
原資②:子ども手当
(ジュニアNISA口座:投資信託)
約170万円
原資③:給料(特定口座:投資信託)約10万円
原資④:お年玉、お祝い金等
(ジュニアNISA口座:米国株/世界株ETF)
VYM(元本部分)の評価益:約41万円
VT(配当部分)の評価益:約1万円
原資⑤:ボーナス・給料からの余剰資金
ジュニアNISA口座:個別株)
約23万円


厳密には評価益ではありませんが、受取予定240万円と払込200万円の差額を便宜上評価益としてカウントしました。

投資信託の運用結果を見ると、「株式に連動する投資信託(原資②)」が「債券・リートに連動する投資信託(原資③)」を圧倒しており、想像通り(以上?)の結果となりました。

私のやり方がベストであるかは分かりませんが、自分が一番しっくりくるペース・金額配分(その結果、必ずしも投資効率が良い場合だけではないですが)で長期で積み立てることが重要だと思います。

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